現場で髪を切る人間としては、髪の「生えグセ」の存在を、もっと知ってもらいたいと思います!
おそらく大抵の方は、ブローやヘアアイロンの操作を苦手としていませんか?
「あれ~?なんでいつも右側(or 左側)の髪が跳ねちゃうの?」
みたいなこと、8割くらいの人に起きてるんです
「生えグセ」とは 持ち前の“素材”のことなので、髪質と同様、個人でどうこうできるものではないです
ただ
こんなこともあるんだと知っていれば、美容師が作る髪型に納得しやすくなります
こちらも参考にどうぞ
では お客さまの実例写真を12枚入れて分かりやすくお伝えしていきます
before
毛髪の太さは普通で、髪質は真っすぐ“ストーン”とする髪の毛
今回のオーダーは、『ワンレンボブ(あごの下の長さで)』となっています
立派な長さですよね
せっかくなので 1cmも無駄にしないような心意気でまとめてます
いざカット!
さっそく切らせていただきますが、ここはあっという間なんです (^^)
切る前のゴムでまとめる段階が重要ポイントです
キレイな髪ですね~
左側:2束は両サイドの髪で、やや短いですが十分な長さあります
右側:4束が耳より後ろの髪です
切りたてホヤホヤで、体温でも残ってるんじゃないかと思うくらい
髪のない自分に、こんにちは~ですね
うわー、私切っちゃったよーーーな感じでしょうか(笑)
ほんと長い間お疲れさまでした♪
切ったあと
では、シャンプーをしてから、切り直していきます
美容師はここからが本番です!!
ベースのワンレングスカット(段差のない髪型)をして乾かしました
これからドライカットに入ります
僕は、この段階で「ハンドブロー」や「ブラシ」を使ったブローをしません
なるべく形の加工をせず、“素”に近い状態で髪を切りたいからです
※ 美容師によりカットの考え方が違うので、「僕の場合は」ということです
それでも こんなに整って見える髪質です
おや?
よく見ると頭頂部から髪が弧を描いて…毛先が右のほうに向かってます
髪の生えグセとは
実は、頭皮には「つむじ」がいくつか存在していて
毛穴がいろんな方向を向いています
そこに発生する “髪のねじれ”と“毛流”をあわせて、僕は『生えグセ』と呼んでいます
!!
つむじの3cm下をめくってみると、よりハッキリ毛が流れています!
このような髪の動きこそが、右側の毛が跳ねる!問題の原因です
さらに下の階層では、“ぴょんっ”とカールしているところも!
そして…
うなじのところは勢いよく飛び出てます!!
もう少しアップで見てみると…
もはや逆流してる展開です(汗)
「髪をバッサリ切る」というのは、こういう現象と向き合うことなんです
お客さまにとっても、美容師さんにとっても、、、
after
先ほどの状態から時間をかけて調整し、さいごにアイロン仕上げしました
短いのも似合っていますね♪
ハチより下の 生え方や毛流により、髪型が「丸いシルエット」になりやすいので
中間部分のボリュームをつぶして仕上げました♪
いや~ 1時間ちょっと前はロングヘアだったんですよね
周りの反応が楽しみです♪
さいごに
いっけん真っすぐに見える髪でも、頭皮(毛穴)由来の『生えグセ』が存在します
※ とくに後頭部の内側にあります
今回のお客様のように
「左から右へ向かう毛流」は本当よく見かけます
※ つむじから時計回りの生え方になっている人が多いから
美容室では、僕ら「プロ」がスタイリングして綺麗にしますが
翌日からは「あなた」がすることになります
せっかく短くなったのだから、ご自身でもスタイリングの練習を始めてみましょう~ !(^^)!
ここだけの話し
「長さの設定」が骨格に合っていないと、カットだけで簡単にきまらないです
髪型をどうしようか悩むのも楽しい時間かもしれませんが、スタイリングをあまりしない場合は
「素材に合ってる」髪型を優先するべきです
そのためのジャッジは美容師さんにまかせましょう~
ちょっと細かい点ですが、初見でバッサリ切る難しさってあるので
僕が思う、髪の「生えグセ」について語らせてもらいました
以上エンダヨシノブでした \(^o^)/
ほかの支援の方法も増えてますよー
実は髪の送り先は5つあります、主体的に選びましょう